今回の本はこちら。
●書名・・・99%の会社はいらない (ベスト新書)
●著者・・・堀江 貴文
99%の会社はいらない、とはなかなかショッキングなタイトルですが、これは単に会社という組織を否定しているのではなく「他人に押し付けられた嫌な仕事をするのではなく、自分の好きなやりたいことをやることに自分の時間を使うべきだ」という著者堀江さんの考えを極端にあらわしたものです。
もちろん日本の会社に属していても、その中で自分の好きな仕事を満喫している人はいるでしょう。しかし堀江さんはそれを「100人に1人くらいだろう」と予想。
すなわち「99%の会社はいらない」となるのです。
①「自分の時間」であれば、楽しい毎日を送ることは難しくない。忙しいことは幸せであり、自分の時間を生きることが幸せの指標になると考えている
外から見える堀江さんはかなり「忙しい人」のような印象があります。実際Twitterなどを見ても、普段数多くの企画を動かしているのに他の人のツイートもよく見ているし自身に対するコメントへの返事などもかなり多くやっているように思えます。
このような毎日を送っていても、実は本人は「そんなに忙しくない」と感じているそうです。というのも、やっている企画や仕事は常に自分が楽しいと思うことをやっているのでたとえ忙しくてもそれを楽しんでいる。なので、他の「忙しい忙しい」と口にする人たちみたいには「そんなに忙しいと感じない」のだそうです。
現在惰性で会社に勤めている人に、こういう人はあまりいないでしょう。特に最近は自分の楽しいことを追求したうえでそれを収益化する方法が多数出てきているので、いやいや会社勤めをするくらいなら個人で楽しく働いていくという選択肢もかなり大きくなっています。なによりこの「楽しい」という時間を過ごすことがそれぞれの「幸せ」につながるのです。
②お金は時間を効率化させるためのツール
日本人はおおっぴらにお金の話をするのがあまり良くないことととらえていることが多いようです。それでもやっぱり生活のため、先立つもののことを考えてしまう。そこで将来の安定を願って誰もが同じように就職する(本当はそれすらも安定はしていないのですが)。となると、さまざまな仕事が機械化されれば自分の仕事が取られてしまうんじゃないかと戦々恐々とする・・・
でも本当はそんな心配する必要ないんです。機会が代わってくれたぶん収入が減ると考えるのではなく、その時間でさらに楽しい別の仕事をして稼げばいいだけなのですから。
そして本当に大切で効率的に使わなきゃいけないのは、お金よりも「時間」です。お金はなくなっても稼ぐことができますが時間はそうはいきません。ですから本来お金とは、その時間をどんどん効率的に使えるようにするために投資するべき「ツール」なのです。
③好きなことを続けるためにも、それがさらに楽しめる場をどう作っていくのかは大切
どんな分野でも成功するためには、まず既に成功している人の方法を真似してさらに改善し、それを愚直に続けていく。続けていってブラッシュアップする。ひたすらこれの繰り返しで、確実に成功することができます。
とはいえこの続けるというのがなかなか曲者で、続けることができずに途中で挫折してしまう人が多いのです。
そりゃたとえ楽しいことでもただひたすら無限に続けるのは難しいかもしれません。でもそれならば、「難しい」で終わらせるのではなくどうやったら楽しく続けていけるか工夫していけばいいのです。そこに時間をかけることでそのあとひたすら続けられるのであれば、決して高い投資ではないはず。
好きなことを続ける、そして続けられる好きなことを保ち続ける。これがこれからの社会で生きていくうえで大切なことなのです。
まとめ
黙して働く、というのはある種日本人の美意識にかなった姿なのかもしれません。しかしそれにより個人が自分の人生を楽しめないでいるのだとしたら、それはとてももったいないことです。
それに大人になるにつれて「楽しむ」ことからみんな少しずつ遠ざかっているような気がします。日々働くのはつらいこと、でもそれに耐えなければお金を稼ぎ生活していくことはできない・・・本当にそうでしょうか。そんなのいつの間にか出来上がった思い込みなのではないでしょうか。
この「99%の会社はいらない」はその思い込みを壊してくれる、そして僕たちに「楽しく生きる」ことを思い出させてくれる、そんな頼もしい一冊です。
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