人生読本~20代からの読書日記~: 6月 2016

2016年6月21日火曜日

「自分を操る超集中力」メンタリストDaiGo 著

今回の本はこちら。



●書名・・・自分を操る超集中力
●著者・・・メンタリストDaiGo



今回はメンタリストDaiGoさんの「自分を操る超集中力」という本です。


DaiGoさんによると集中力というのは、まず脳の前頭葉に一定の量があり何か「これにしよう」とか「こっちの方がいいかな」などの”意思決定”をするたびに消耗していき、眠って休むことでまた一定の量が回復するというゲームなどでいうHPやMPのようなものだそうです。これを"ウィルパワー"と言います。


つまり日常でふとやる気がなくなりいわゆる集中力が切れた状態というのはこのウィルパワーを使い切った状態なのです。


そしてこのウィルパワーは鍛えて増やすことができます。


つまり「ウィルパワーを増やし」また「ウィルパワーを節約する」という公式で集中力を鍛えることができ、より精力的に活動することが可能になるというわけです。


ではこの本から今回は「節約する」「増やす」「回復する」という3つの観点それぞれで気に入った個所をご紹介します。


①「節約する」→"習慣化"

人はなにか新しい活動をするとき前頭葉のウィルパワーを消費してその物事を処理していきます。しかしこれが習慣化されるとその活動の処理は小脳に移されウィルパワーを消費しなくなります。そうして余ったウィルパワーをさらなる活動の習慣化に使うという好循環が生まれ、活動の幅を広げていくことができます。


また人は行動そのものではなく「意思決定」によってウィルパワーを消費していくので、日常的に行うことに関しては習慣化して極力意思決定の回数を減らすことでウィルパワーを節約することができます。


②「増やす」→"瞑想"

運動をしたり姿勢を正すことでもウィルパワーを増やすことはできるのですが、ぼくがこの本の中で特に気になったのはこの瞑想です。
瞑想といっても難しいものではなく、5分程度床か椅子に姿勢を正して座り、目を閉じて自分の呼吸(7秒吸って7秒吐く)に意識を集中させるだけです。慣れてきたらもっと長い時間にしてもいいのですが、瞑想をすることによって集中力や注意力が向上し脳の質まで向上するようなのです。


僕自身以前ヨガをやっていたときこの瞑想のようなことをやったことがありますが、確かに終わってから頭がかなりすっきりしていて心も落ち着いていたのを思い出します。


ほんの短い時間でいいので、日常に瞑想を取り入れることで日々の生活に好循環を生むことができるでしょう。


③「回復する」→"睡眠"

細かい回復の方法としてはパワーナップという仮眠のようなものや目の周りの筋肉を休ませることでも集中力は回復しますが、やはり一日使ったウィルパワーを回復させるにはしっかりした睡眠が欠かせません。


睡眠といってもただ寝ればいいのではなく、その時間が重要で夜の22時から午前2時までの間に深い眠りに落ちたかどうかでその日の睡眠の質が決まるそうです。
学生のころ、この時間に成長ホルモンが一番出るから早く寝なさいと言われていましたがこれは脳にも良い影響を与えるようです。


それに人間の脳は寝ている間に回復し学んだことを記憶に定着させているので、良質な睡眠をとることで良質なインプットを促すことができ、朝起きたときにはウィルパワーも全回復しているという最高の状態で目覚めることができるのです。


まとめ


これらの他にもこの本には様々な具体的な方法が載っているので、ひとつずつでも実践していけば徐々にウィルパワーが増加し今の自分には想像もできないような生産性で日々を過ごすことができることになるでしょう。


世の中にはいろんな方法論や考え方がありますが、なにより大事なのはそれらを実際行動に移したり思考する集中力。


ここをしっかり鍛えて、さらなる自己練磨を目指したいものです。





関連書籍記事
「「好き」を「お金」に変える心理学」メンタリストDaiGo著

2016年6月7日火曜日

「一流の人はなぜそこまで、習慣にこだわるのか?」小川 晋平 俣野 成敏 著


●書名・・・一流の人はなぜそこまで、習慣にこだわるのか?
●著者・・・小川 晋平 俣野 成敏
●価格・・・1380円+税


さまざまな本で強調される習慣の大切さですが、この本ではなぜ一流の人ほどその習慣を大事にするのかという理由と具体的な実践法を「朝・昼・夜」また「毎日・毎週・毎月・毎年・一生」という観点から紹介しています。




今回はその中でいくつか僕が気に入ったものをご紹介します。


①朝のエネルギーが完全なうちに、一番エネルギーを消耗する作業(重要な意思決定など)を行う
②時間の無駄を削るために、仕事をフェーズで区切る
③判断するときは対局軸を考える癖をつける→マトリクス思考


他にも気になるものはたくさんあるのですが、とりあえず今日はこんなもんとして・・・




①朝のエネルギーが完全なうちに、一番エネルギーを消耗する作業を行う
大多数の人は日中働いて夜休むというサイクルで働いていると思うのですが、この習慣の中で例えば英会話とかジムで体を鍛えるとかいった活動をしようとするとつい夜の終業後にスケジューリングしがちです。


しかし人のエネルギーはスマホの充電のようなもので、夜しっかり眠っていれば朝起きた時点でエネルギーが100%。そこからなにか活動をするたびにエネルギーを消耗していきます。


となると一日働いた後になにか新しい活動をしようと思ってももうエネルギーを消耗仕切っていてまったくやる気が起きない、なんてことにもなりがちです。


ときには頑張ってやれる日もあるでしょうが、それでは再現性に乏しく安定して成果を上げられれ活動とは言えません。


そこで、多くのエネルギーを消耗する作業、とりわけ頭を使う作業などを朝いちばん元気な時にやってしまうのです。つまり、その作業の優先順位を上げるわけですね。
これで、成果をあげられる活動を確実に行うことができるわけです。


②時間の無駄を削るために、仕事をフェーズで区切る
なにか仕事や作業を開始するときについその作業全体の内容でざっくり考えてしまうことがあります。例えば「企画書を書こう」とか「アイデアを考えよう」とか。
この考え方だと実際どこまで作業したらいいのか内容も曖昧だし期限も決まってないためだらだらと行うことになりがちです。


この曖昧なものの「期間と達成基準(何を測定するのか、基準値はどれくらいか)を明確にすること」が、フェーズを区切ることです。


こうして一つの仕事を細かいフェーズに区切って具体的に考えることで、その仕事の課題や穴に気づくことができます。


大事なことは、具体的な動作に落とし込むことです。


③判断するときは対局軸を考える癖をつける→マトリクス思考
自分が絶対に正しいと思った意見でも、必ず逆の意見が存在する、これを「対局軸の発想を持つ」といいます。


これ自体すごく重要な考え方なのですが、この対局軸が例えば「好き/嫌い」などの2通りだけだと単純に考えて半分のことが選択肢から外れてしまいます。


ここにさらにもう一つの判断基準「成果が出る/成果が出ない」というものを追加します。


横軸を好き嫌い、縦軸を成果が出る出ないとした十字を書くと、そこに4つの領域が現れます。すなわち、


「好きで成果が出る」「好きで成果が出ない」「嫌いで成果が出る」「嫌いで成果が出ない」


となります。
この中で成果の出るものをやろうとすると、最初嫌いというだけで選択肢から消えていたものが「嫌いだけど成果が出る」ものとして選択肢として復活します。


このように対局軸を二つ使って考えることで、選択肢の幅は無限に広がります。
ちなみにこの対局軸自体も無限にあるので、どんな対局軸があるかを自分で考えていけば物事を考える視野は格段に広がります。




以上三点が今回僕の気になった内容でしたが、他にもたくさんの実践法や考え方が載っているので、自分の習慣を成果の出るものにしていくためにどんどん実践していきたい一冊です。


「自らをマネジメントするドラッカー流「フィードバック」手帳」井坂 康志 著


●書名・・・自らをマネジメントする ドラッカー流 「フィードバック」手帳
●著者・・・井坂 康志
●価格・・・1300円+税


今回はあのドラッカーの最晩年に直接インタビューすることができた著者による、ドラッカー自身も特に大事にしていた「フィードバック」という考え方をより日常に取り入れやすくするための方法が書かれた一冊です。


「フィードバック」とは人材育成の現場などでも聞く言葉ですが、つまり本人に本人の状況や情報を教えることで行動内容の改善を促す方法です。


この本では自らの「フィードバック」を確認し成長し続ける手帳術を紹介しています。


とはいっても特殊な手帳を使うわけではなく、よくある罫線だけの普通のメモ帳を使いますので、すぐにでも活用できます。




具体的な方法というかメモ帳への書き方などは本書を実際読んでいただくとして、このブログではその背景となる考え方などを見てみようと思います。




このフィードバック手帳の基本的なアクションは以下の通りとなります。
①今の「自分との対話」をする
②それをふまえて「目標設定」をする
③それをもとに行動する
④そのうえで「目標と成果の照合」をする
ここまでの流れをひたすら繰り返します。


これをまず1年を基本単位として、そこから1日単位、そして一生について考えていきます。


そしてこのフィードバックにおいて重要なことは
・「強み」の見極め
・「強みでないもの」の廃棄
・「強みの原石」の発見
の3点。これを意識することで成長し続けることができます。


ここでいう「強み」とはつまり、自分の行動の中で「成果をあげられるもの」です。成果のあげられるものはどんどん高みを目指し、成果を上げられないものは潔く捨てていく。さらに将来強みになりそうなものを日々探し続ける。こうすることで自分の人生という限られた時間の中で最高の成果をあげられるようにするのです。


それに自分でも成果をあげられるものの方がもともと生産性も高いし心理的な負担も少ないですからね。


現在実際にやってみているのですが、一日ごとの作業はそれほどたいしたことはありません。
しかし常にいくつかの具体的な目標が手元にあることで確かに行動は促されますし、心理的にできないことは他の活動に支障がなければすぐに廃棄できるので気持ちの面でも楽に続けられそうです。


この、一日ごとではたいしたことない作業をここからひたすら繰り返していくことで自分の強みを探り成長の糧にすることができるのです。


ドラッカー自身、「自分の強みがはっきり言えるまで2年はかかる」と言っていたそうです。


まだまだ先は長いですが、むしろ20代という早い段階で試せることに感謝して自分の強みを探っていきたいと思います。