人生読本~20代からの読書日記~: 「マンガ 齋藤孝が教える「孫子の兵法」の活かし方」齋藤孝監修

2017年10月9日月曜日

「マンガ 齋藤孝が教える「孫子の兵法」の活かし方」齋藤孝監修

今回の本はこちら。



●書名・・・マンガ 齋藤孝が教える「孫子の兵法」の活かし方
●監修・・・齋藤 孝
●マンガ・・・阿部花次郎


”現代の戦い=ビジネス上の交渉”に「孫子の兵法」を活かし、物事を自分に有利に運ぶ


「孫子の兵法」とは古代中国の兵法書、つまり戦争をいかに行うかを説いた書です。

現代では経営などに応用している人も多く、書店のビジネス書の棚にも解説書のようなものをよく見かけます。

もちろん原文は漢文ですし、そもそも戦争について書かれたものなのでどうやって応用したらいいかわからないという人も多いかもしれません。

この「マンガ 齋藤孝が教える「孫子の兵法」の活かし方」では、ビジネスの場で実際にどのようにして「孫子の兵法」の考え方を応用したらいいかをわかりやすいマンガで紹介しています。

各章ごとに

環境編/個人編/指導者編/競争編/失敗・挽回編/チーム編

と分かれており、マンガと共にそれぞれの章の中で出てきた「孫子の兵法」のフレーズの解説や”ビジネスの場での応用の仕方”を詳しく書いた説明があるため非常にわかりやすい構成になっています。


「孫子の兵法」は実戦に即した思考法が学べる


「孫子の兵法」はおよそ2500年ほど昔に書かれた兵法書ですが本当に現代のビジネスの役に立つのでしょうか?

答えは「大いに役立つ」です。

もともと具体的かつ現実的な内容で書かれたものなので、少し抽象化して考え方を理解すればかなり幅広く応用できます。

それは組織運営はもちろんのこと、それぞれの仕事内容が複雑で多岐にわたる現代では個人にも当てはめることができるのです。

また「孫子の兵法」ではスピードや時間の重要性も説いており、そういう面でも、社会の変化するスピードがどんどん加速している現代でこそ役に立つ考え方なのです。


例:「利に合わば而(すなわ)ち動き、利に合わざれば而(すなわ)ち止む」


文章の意味としては
「(古代の戦闘が巧みな者は)敵の戦闘態勢が自軍に有利になれば戦闘を仕掛け、有利にならないときは合戦に入るのを中止していた」
という感じ。

自分に有利な状況ならやり、そうでなければやめる。

当たり前のようですが、実際にはなかなか出来ていないのが現実ではないでしょうか。

たとえチャンスだと思っても他人の目を気にしたり必要以上にネガティブになって手を出さなかったり、疲れていたり状況が悪いのに無理をしてドツボにはまったり…

しかし合理的に考えれば、これではうまくいくはずがありません。

状況を味方につけてこそ、何事もうまくいくのです。

また「孫子の兵法」にはこの”利”、すなわち自分や相手の態勢や周りの状況を上手くコントロールする方法も多く書かれているので、運まかせにするわけではなく自発的に有利な状況を作っていくことも出来るのです。


まとめ


この「マンガ 齋藤孝が教える「孫子の兵法」の活かし方」では、主人公が会社で新たな課に配属されたことをきっかけに「孫子の兵法」を学び、実践していく中で成長してく姿が描かれています。

本編で出てくる事柄はチームで働いている以上誰にでも起こりうることばかり。

これを読んで自分の仕事に取り入れるだけでも大きな変化になると思います。

「孫子の兵法」を学び始めるとっかかりとしては、非常にわかりやすく有効な一冊です。


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