●書名・・・寝ながら稼ぐ121の方法
●著者・・・ジェームス・スキナー
表紙と書名は若干怪しげですが、著者のジェームス・スキナー氏はあの「7つの習慣」を日本に紹介した素晴らしい方です。
「7つの習慣」でスキナー氏は
「私の人生の目的は、世界により良い生き方を教えることである」
と気が付いたと書いていますが、この「寝ながら稼ぐ121の方法」もそんな目的に沿った、「より良い生き方」を教えてくれる一冊です。
水を汲むより川を掘る
稼ぐ、というと一般的に毎日地道に労働してその対価として受け取る”給料”をイメージしやすいかもしれません。
自分の銀行口座を一つの湖に例えると、普段の消費活動がその湖の水を飲むことです。
しかし水は有限なので、いつかは底をつきます。
それでも水を飲まないと死んでしまうので、普通の人はバケツで別の場所から水を汲んできて再びその水を飲みます。
飲み干せばまた汲み、飲み干せばまた汲み…ということを繰り返すことが、一般的に行われている労働と消費のイメージです。
しかしこれでは、私たちはいつまでも苦労して水を汲んでこなくてはいけません。
もちろん地位が上がったり労働時間を増やす(残業する)ことで汲める水の量(給料)は多少増やすことができるかもしれませんがそれにはかなりの時間も労力もかかりますし、なにより今の日本ではその時まで自分が同じ会社にいる保証もありません。
ここで、”寝ながら稼ぐ人”は別の発想をします。
寝ながら稼ぐ人はただ自分の湖から水を飲むのではなく、別の場所から自分の湖に水を引く”川”を掘るのです。
毎日毎日川を掘り、やがて自分の湖に水を供給する川が何本もできると、飲んだくらいではそうそう水は減らなくなり、むしろ増えやすくなるのです。
これこそが、”寝ながら稼ぐ”ための基本となる、重要な考え方なのです。
昨日より今日、今日より明日、楽になっていく
一筋の川を掘ることができれば、その川は自分が別の川を掘っている間も徐々に湖に水を供給し続けてくれます。
これを繰り返していくと、同じ時間をかけて同じ作業量であっても、自分の湖に供給される水の量はどんどん増えていきます。
このように「収入」そのものではなく「収入源」を増やしていくことで、「収入源」からもたらされる「収入」は積み重なりどんどん大きくなっていきます。
自分が生きていくコストをあまり変えなければ、ある時点からはどんどん収入が大きくなり、自分の自由度が増します。
自由になった時間でまた川を掘っていけば、生きるのはどんどん楽になっていきます。
こうして”寝ながら稼ぐ”ことで、「より良い生き方」を実践できるようになるのです。
売るのではなく、リースする
では実際、どうやって川を掘るように「収入源」を作ったらいいのでしょうか。
例えば、ある一つの商品を作ったとします。
この商品を誰かに販売すれば、もちろんその商品の代金という「収入」を手に入れることができます。
しかし再び「収入」を得ようとしたら、また別の商品を作って販売しなければなりません。
これではいつまでたっても自分は商品を作ることはやめられず、自由にはなりません。
ここで、この商品を売るのではなくリースする(貸す)ことにします。
すると、一度リースをして代金を受け取った後にその商品は手元に戻ってきます。
この戻ってきた商品を再びリースすれば、再び代金を受け取ることができます。
これならば、一つの商品で何回も収入を手に入れることができ、立派な「収入源」となるのです。
まとめ
書名の「寝ながら稼ぐ121の方法」の通り、この本では上記以外の例もあと120(!)個も載っています。
ブログの広告収入から不動産投資までその種類は様々ですが、基本的な考え方はすべて「水を汲むより川を掘る」です。
日本人はどうしても労働して対価を得る稼ぎ方に美徳を感じる人が多いですが、その働き方はもはや過去のものになりつつあります。
それにお金というのは労働の対価としてもらうものではなく、価値創造の対価としてもらうもの。
たとえ寝ながらでも稼ぐことができるということは、それだけ持続的な価値を世の中に与えているという素晴らしいことなのです。
この「寝ながら稼ぐ121の方法」の全てとまでは言いませんが、自分に合ったいくつかでも試して、自分の湖に続く川を掘りましょう。
そうすることで自由度が増し、「より良い生き方」を実現することができるのです。
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「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」佐藤 航陽著
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