人生読本~20代からの読書日記~

2017年10月7日土曜日

「1分間バフェット」桑原 晃弥著

今回の本はこちら。


●書名…1分間バフェット お金の本質を解き明かす88の原則
●著者…桑原 晃弥


誠実さに裏打ちされたバフェットの人物像


投資に興味を持ち始めたら必ずどこかで知るであろう人物、ウォーレン・バフェット。

子供の頃から小さなビジネスを始めて資産を運用し巨万の富を築いた、投資の世界の巨人です。

バフェットについての本は数多く出ていますが、この「1分間バフェット お金の本質を解き明かす88の原則」はバフェットについての様々なエピソードをそれぞれ1分間で読める程度にまとめられた、非常に読みやすい構成で書かれています。


投資で儲けた、というとなにかずるい方法や不正ぎりぎりの方法をも駆使して荒稼ぎした…なんて思うかもしれませんが、ウォーレン・バフェットに限ってはそういう後ろ暗い方法とは全くの無縁です。

むしろ他の投資家たちから見たら過剰なほど不正を嫌う、誠実な人物。

そしてその誠実さは法律的な物に限らず、扱う株式銘柄の企業やその企業の先にいる顧客達にまで向けられた広く深いものなのです。


「知性、エネルギー、そして誠実さ。最後が欠けていると、前の二つはまったく意味のないものになる」


バフェットは偉大なまでに誠実であったがために、巨万の富を築くことができました。

投資の世界ではある日いきなり億万長者になることも夢ではありませんが、誠実さを欠いていればその富もすぐに崩れ去ってしまいます。

アメリカの金融の中心であるウォール街などではとにかく利益を求めてマネーゲームを繰り返す投資家も多いですが、バフェットはそれらの投資家とは一線を引いています。

なぜならそのような強欲な姿勢は、自分たちの利益のために世界の経済状況を混乱に陥れることさえあるからです。

バフェットにとってそのようなやり方をする人たちは”投機家”であり、バフェットにとっての”投資”は主に株式の長期保有です。

それは株の売買によって利ザヤを稼ぐのではなく、その企業を信頼し未来に期待して、自分もその企業に協力するという考え方だからです。

そうして信頼の上に関係を築いていき、誰もがうらやむ大富豪になることができたのです。


「ライン上がダメなのはもちろん、ラインに近くても違反とみなす」


2006年、アメリカの多くの企業がストックオプション(自社株購入権)の付与日を不正操作して大きな問題となりました。

ストックオプションとはその会社の役員や従業員が決められた価格で自社の株を買うことができる権利のことで、売却するときに市場価格との差が利益となるため現金と別の報酬体系として導入されることがあります。

この付与日を不正に操作し株価が安い日にして利益を増やす…といったことがありました。

もちろんバフェットの持つバークシャー・ハザウェイ社はそんな不正と無縁でしたが、それでも傘下の企業に「ビジネスの世界で最も危険な言葉は、五つの単語で表現できます。『他の誰もがやっている(Everybody else is doing it)』です」と念を押して呼びかけました。

またソロモン・ブラザーズの国債不正入札の時も「ライン上がダメなのはもちろん、ラインに近くても違反とみなす」と社員に言い、違反すれすれも許さないという姿勢で厳に戒めたのです。


まとめ


バフェットは、他の投資家と同じやり方ならもっと資産を増やすことも出来た状況でもそうはせず同僚から「意図的に利益を抑えていた」と言われるほど堅実に自分のやり方を貫き通している投資家です。

それはたとえ儲かりそうな話でも自分が理解できない業界には一切手を出さないといった自分自身に対する誠実さでもあり、また利益が出ればなんでもいいというような考え方を排した他の株主や顧客に対する誠実さでもあるのです。

この「1分間バフェット お金の本質を解き明かす88の原則」はそんなバフェットの誠実な人物像がわかりやすく、また短時間でも読みやすい形で書かれています。

この本をきっかけにバフェットの思考をさらに深く読み解き自分の生活に応用していくことは、少なからず成功への確かな近道となることでしょう。



2017年9月24日日曜日

「99%の人がしていないたった1%の仕事のコツ」河野 英太郎著

今回の本はこちら。

●書名・・・99%の人がしていないたった1%の仕事のコツ
●著者・・・河野 英太郎

「デキる人」への道は、ささいな工夫の積み重ね


「仕事のコツ」なんて聞くと、なんだか誰も知らない秘伝の奥義みたいなものを想像しませんか?

でも本当の”コツ”って、そんなものじゃありません。

いつもの作業にほんの少し工夫を加えることで、大きく成果を上げる”コツ”となるのです。

そして世の「デキる人」と言われる人たちは、この「少しの工夫」を誰よりも多く実践している人だったりします。

「誰にでもできるけど誰もやらないこと」を「誰よりも多く」やる人が結果的に「デキる人」になるのです。

この「99%の人がしていないたった1%の仕事のコツ」には、そんな「少しの工夫」の事例が数多く載っています。


"「まじめ」と「みじめ」は一字の違い"


そもそも、なぜそんな「少しの工夫」をみんなしないのでしょうか。

みんな不真面目なのでしょうか?

そんなことはありません。
むしろ、”まじめすぎる”のです。

まじめに礼儀を考えすぎたり、まじめに相手に遠慮してしまったり…

その結果、必要以上に時間を失ってしまったり、相手にこちらの意図が伝わりきらなかったりして効率が悪くなっていくのです。

この本の冒頭にも書かれていますが、まじめも度を超すと効率を落とす原因になります。

だからといって不真面目になれということではなく、いままでまじめに(悪く言えばかたくなに)やっていたことを少しだけ違う角度から見直して、成果につながる「少しの工夫」を実践していきましょう。


"「とりあえず」ではなく「まず」と言ってみる"


この「99%の人がしていないたった1%の仕事のコツ」には本当にすぐ実践できるものがたくさん書かれているのですが、その中でもとりわけ簡単かつ今すぐ実践できるものをご紹介します。

それは、

〈いつもなら「とりあえず」と言ってしまう場面で「まず」と言う〉

ことです。

ただそれだけです。

それだけですが、この言葉を変えるだけで自分の意識も、相手への印象も劇的に変わります。

上司や先輩に仕事を頼まれて「”とりあえず”資料作ってみます」というような返事をしてしまう人は多いと思います。

しかしこれではその仕事を「やっつけ」や「一応」やるかのような、半端な仕事のような印象を与えてしまいます。

これを「”まず”資料作ってみます」と言い換えるだけで、自分の意識の中では「次に」というステップが見えてきます。

そして相手にも、「すでに先のステップまで考え始めてる仕事の速い奴」という好印象を与えることができるのです。

普段使っている口癖というのは知らず知らずのうちに自分にも相手にも大きな影響を与えているもの。

これを少し見直して良い言葉に変えるだけで、「デキる人」に一歩近づくことができます。


まとめ


「神は細部に宿る」とはよく言われますが、小さなことをないがしろにするような人に大きなことが成し遂げられるわけがありません。

なぜなら大きなこととは、小さなことの積み重ねでしかないからです。

どんなに特別に見えることでも、その土台は「無数の小さなこと」が支えているのです。

そしてこの「99%の人がしていないたった1%の仕事のコツ」には、その「無数の小さなこと」の多くが書かれています。

この本に書かれていることをひとつずつ愚直に積み重ねていく。

それだけで、いつの間にか周りから一目置かれる存在になることができるでしょう。


2017年9月12日火曜日

「超速片付け仕事術」美崎 栄一郎著

今回の本はこちら。



●書名・・・仕事が速い人ほど無駄な時間を使わない!超速片づけ仕事術
●著者・・・美崎 栄一郎


モノは”使用頻度”で管理し、”in”と”out”のバランスをとる


日々働いているとついついデスクの上が散らかってしまうという経験は誰にもあると思います。

しかし片付けのために長い時間を確保することも難しい。

そもそも片付けるために長い時間を使うようでは、忙しくなればまたすぐもとの散らかった状態に戻ってしまいます。

このような状況を回避し常に片付いた状態を実現するためには、そこにあるモノを”使用頻度”によって順位付けし位置を決めて管理し、その場所に入ってくるモノ(in)と出ていくモノ(out)のバランスをとることが重要です。


散らかるのは”in”が”out”を超えているから


そもそもモノが溢れ返って散らかってしまうのは、”in=入ってくるモノ”の数が”out=出ていくモノ”の数を上回っていることが原因です。

これは具体的な物に限らず仕事の案件などのコトも一緒で、いつも忙しそうにしている割になかなか成果が上がらない人というのは”in”が”out”を上回っているために仕事をさばききれない状態になっていることが多々あります。

これを解決するためには”in”と”out”のバランスをとり、最終的には”out”が”in”を超えるようにしてモノを減らすサイクルに入ることが必要です。


①よく使うモノ、②たまに使うモノ、③使うかもしれないモノ に分ける


例えばデスクの上を片付ける場合、紙袋などを用意しパソコンや電話等確実に必要な物以外をすべてそこに入れてしまいます。

そして実際に仕事で使っていく中で、それぞれの物を

①よく使うモノ
②たまに使うモノ
③使うかもしれないモノ

の三種類に分別します。

分別したらまずこの中で③使うかもしれないモノを捨ててしまいます。
そうしてから①よく使うモノは机上に残し、②たまに使うモノは引き出しにしまいます。

こうすることで机上には①よく使うモノしか残らないはずなので、今後の仕事でデスクを効率的に使っていくことができるのです。


まとめ


何も対策をしなければモノはすぐに増えてしまいます。

だからこそ様々な工夫を重ねて常に”out”が”in”を上回るような仕組みづくりをしておくことで、常に整理され快適な職場環境を維持することができるのです。

この本では他にも書類や名刺の管理の仕方やパソコン上のデータ、スマホのアプリ等の管理の仕方も説明しています。

また使用頻度で分けやすい引き出しの使い方や作業が効率的になるデスク上の物の位置の決め方のように具体的な例も載っているので、読んで実践することで是非その効果を体感してください。

とにかくよく使うモノだけを残し、使わないものは捨てる。

こうして”in”と”out”のバランスをとることが、整理された環境を維持し仕事の効率を上げることにつながるのです。