今回の本はこちら。
●著者・・・本田 直之著
とかく成果が重視される最近の社会で、時間は最も貴重な資源です。誰でも平等に一日24時間しかありませんので、その中でより大きい成果を出そうと思ったら効率を上げ、時間の密度を濃くするしかありません。
「レバレッジ」とは「てこの原理」のことです。
この本は時間という限られた資源に対し“てこの原理”を働かせることで、最小限の時間で最大限の成果をあげるための心構えや方法論が書かれています。
著者の本田直之さんは他にも「レバレッジ・リーディング」や「レバレッジ・シンキング」など多数の著書がありますが、今回の「レバレッジ時間術」はその中でも特に時間に焦点を当てた内容になっています。
①時間投資の基本は「仕組み」づくり
定期的に行う仕事や作業の場合、毎回一から考えて作業を始めていたのでは何度も同じ内容を考えることになってしまいます。
そこで毎回同じ部分はマニュアルを作ったりチェックリストを作ったりして、たいして考えなくても常に同じ質の作業ができるようにする。これが「仕組み」作りです。
こうすることでその作業を行うごとに毎回、「仕組み」を利用しない場合より時間を短縮することができます。
またその仕組みにより他の人でも自分と同じようにその作業ができるようになれば、その作業を他人に任せることで自分が使う時間はごくわずかになりますし。
また多くの人に教えて規模を大きくすることもできます。
「仕組み」作りには相当な時間がかかりますが、一度作ってしまえば何度でもその恩恵を受けることができます。こうして短縮された時間でさらに別の仕事の「仕組み」作りを行う。そしてまた短縮された時間で別の仕事を…と続けていくことができるため、「仕組み」づくりへの時間投資は“複利的に”増やしていくことが可能なのです。
②課題を設定し、俯瞰逆算してスケジュールに乗せること。そこまでできれば、あとはそれを日々実行していくのみ
何か予定が生じたらそれを手帳に書き込む。そのような方法でも日々の仕事をすることはできるのですが、これでは自分以外の力によって常に時間を支配されてしまいます。
空いた時間ができたらそこで読書をしたり勉強をしたりしたいと思っても、そこに急に仕事が入ったり問題が起きたりして結局当初の目的を果たすことは出来ません。
本田さんをこれを「パッシブ(受動的な)・スケジュール」と呼んでいます。
時間投資の考え方に大切なのはこれと反対の「アクティブ(能動的な)・スケジュール」です。
「アクティブ・スケジュール」とは逆算型、つまり最後から順番に決めていく方法です。
まずその時の課題をクリアするゴールを設定します。この課題とは別にネガティブなものではなく仕事上の成果でもいいし自分が新たに学びたいことでもいいでしょう。
ゴールとはその課題の内容と、その課題を達成する期日です。○月×日までに売り上げを○%上げる、というような感じですね。
このようにゴールを設定することで、クリアするためにはいつまでにどこまで進めなければならないという中継地点が明確になります。これがわかれば、あとはそれをもとに日々のスケジュールを組み地道に行動に移していきます。
これは無駄な作業を省くのにも有効です。発生した仕事から順に処理しようとすると、本当は達成したい課題に関係ない仕事も気づかずやってしまいどんどん作業時間が増えていってしまい、最終的に期日に間に合わないなんてことにもなりかねません。
逆に期日と最低限の目標がわかっていれば、それに不必要な作業は最初から省くことができます。こうすることで短い時間でも課題をクリアする確率が格段に上がります。
③自分でゼロから始めるのと、すぐれた先輩のやり方を学んで、そこからスタートするのとでは、時間効率が圧倒的に違う
どんなことでも全く知らないことを最初から自分でやろうと思ったらかなり苦労することになると思います。もちろんそこで苦労するから身に付くんだという考え方もありますが、それにしても成果に対して時間がかかりすぎます。
また応用方法も、世の中にすでにいろいろ試している先人がたくさんいるのに、その人たちと同じ試行錯誤を繰り返すことになりかねません。
これらを避けるためには、同じようなことをやっていた先輩などに聞いてその方法を真似すればいいのです。
もちろん直接の先輩でもいいし本などで勉強してという形でもいいでしょう。
とにかくまず真似をすることで、最低限その元の人と同じくらいの水準まで自分のレベルを一気に上げることができます。そこから、自分なりの試行錯誤をすることに時間をかければいいのです。
スポーツや演劇でも先輩の技術を真似して盗むのは日常的に行われている勉強の基本です。
一般の方でも、真似をすることでかなり時間を有効に使うことができます。
時間とは人間全員に平等に与えられる唯一の資産です。
しかも時間はお金のようにためることもできなければ稼いで増やすこともできません。
だからこそ、お金以上に真剣に考え工夫することによって効率を上げ、より大きな成果を出し、最終的に自分の目指す目標に到達する力として無駄なく利用していきましょう。関連書籍記事
「レバレッジ勉強法」本田 直之著
「レバレッジ・シンキング」本田 直之著
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