●書名・・・レバレッジ勉強法
●著者・・・本田 直之著
●価格・・・1300円+税
本田直之さんによるレバレッジ・シリーズの一冊、社会人に必須な勉強について書かれた「レバレッジ勉強法」です。
“レバレッジ”とは“てこの原理”のこと。
“てこ”を使えばより小さな力で大きなものを動かせるように、勉強に“レバレッジ”を利かせることでより少ない時間でより大きな成果を得ることができます。
勉強に時間をかけて成果を得るということは、勉強とはつまり投資です。
勉強して無駄をなくし、より大きな成果を得るために行うものです。
著者の本田さんは自称「勉強が大嫌いな怠け者」。
ただそれ以上に無駄なことが嫌いなので、その無駄を減らすために勉強をしているそうです。
しかしそこは勉強嫌い。
この「レバレッジ勉強法」は、気合や根性で勉強するのではなく「仕組み」を作り効率よく成果が出るようにすることを軸に書かれています。
① 勉強もROIを考慮することなく初めては、百害あって一利なし
ROIとは“Return on Investment”の略で、「投資に対してどれくらいのリターンを取るか」ということです。
例えば、1億円の投資に対し利益が2千万円ならROIは20%となります。
勉強には当然時間がかかります。
時間とは人生で最も重要な資産であり、その時間を投資する以上目的(リターン)を徹底してクリアにしなければなりません。
もちろん趣味としての勉強なら別ですが、自分の仕事に活かし成果をあげることが目的ならリターンを考え損得勘定をしっかりすることが、成功への近道となります。
② 貯金は「天引き」がいちばん良いとされるように、勉強時間も天引きし、あらかじめ強制的に確保する
普段の生活のなかでいきなり勉強しようとしても、仕事の時間が減るわけでもないのでつい後回しにしてしまうかもしれません。
しかしそれは「余ったお金を貯金しよう」というのと一緒で、「空いた時間で勉強しよう」と思っても決してうまくはいかないのです。
それならば解決法も貯金と同じで、そもそもの予定の中に勉強の時間を確保し「天引き」してしまえばいいのです。
ただここで気をつけないといけないのは、いきなり長い時間を確保してはいけない、ということです。
急に「1日5時間勉強しよう!」とか思っても絶対続かないですし、単純に時間を長くするだけだとだらけてしまい勉強の質も落ちてしまいます。
そうならないためにもあくまで現実的な時間の範囲内で、なおかつ「短い時間で集中してやる」ということを意識しましょう。
他に時間を天引きする方法としては、語学などならスクールに通うなどの方法も有効です。
他人が関わっていればひとりでやるより気持ちに強制力が働きますし、インプットとアウトプットを両方できるのでより勉強の質が上がるでしょう。
③ 英語をマスターしたかったら、自分なりに「小さな成果を把握できる仕組み」をつくっておく
英語に限ったことではありませんが、特に語学は勉強の成果が実感できるまでに長い時間がかかります。
意思のものすごく強い人なら別ですが、上達しているかどうかわからない状態が長く続くと普通の人は心が折れて挫折してしまうでしょう。
それを避けるためには普段の勉強で地道に基礎体力をつけるとともに、例えば勉強した時間を記録したり使いやすく短い例文を実際に使ってみたりという「ささやかな達成感」を得られる仕組みを作ることで続けやすくなります。
また子供の頃に学校でやった人もいるかもしれませんが、マラソンで走った距離に応じてハンコを押していくすごろくのように視覚化することで自分のやる気も上がり楽しみを見出しやすくなります。
「レバレッジ勉強法」を読んでいて何度も「この考え方を学生時代に知っていれば…!」と思いました。
しかし今からでも勉強することで時間を増やしていくことは可能です。
「要領よくやる」とか「計算高い」というと、日本ではなぜかネガティブなイメージがありますが、こと成果をあげるための勉強に関してはいかに「要領よくやるか」が重要になります。
要領よく勉強して時間を増やし、その増えた時間でまた勉強してさらに時間を増やし…という正のサイクルを作ることができれば、あとは自然に成果をあげ成功に近づく。
人生の貴重な時間を無駄にしないためにも、勉強にレバレッジをかけてもっと豊かな時間を増やしていきましょう。
「レバレッジ・シンキング」本田 直之著
「レバレッジ時間術 ノーリスク・ハイリターンの成功原則」本田 直之著