●書名・・・マンガ版 「好き」を仕事にして生きる
●著者・・・堀江 貴文
この本では“文章で書かれた通常のビジネス書のような部分”と“マンガで描かれたストーリー”の二種類の内容が交互に構成されて書かれています。
マンガ部分は主人公である寿司屋の息子が事故に遭い最近流行りの(←)異世界転生をするところから始まります。
“好きなこと”を武器にしてブルーオーシャンを目指せ!
主人公は最初、非正規の武器商人として転生します(7割がたこの設定が気に入ったという理由でこの本買いました←)。
しかし転生した世界では町に武器商人が溢れ、しかも良い商品を独占している正規の(そして強欲な)武器商人も存在して完全なるレッドオーシャンと化しています
ここで主人公はジョブチェンジ(転職)をしブルーオーシャンに飛び込むことで道を切り開いていくのですが、これは現実でも重要なキャリアの進め方です。
堀江さんはいろんな働き方を<市場>と<収入>という二つの軸を基準にしたマトリクスを使い
A:メジャーで高収入
B:マイナー・ニッチで高収入
C:マイナー・ニッチで低収入
D:メジャーで低収入
の四象限に分けて説明しています。
これまでの価値観ではみんながメジャーな市場で働こうとするので、上記の区分でいうとDから始まってAを目指します(ゆえにメジャーなのですが)。
しかしそうするとライバルが多い上にAには全国的にも有名な大御所がすでにポジションを占めているので必然的にあぶれる人がほとんどになってしまいます。
そこで、この本の中で堀江さんが勧めているのは
D→C→B
の順番で自分のキャリアを進めていくことです。
CとB、つまりマイナー・ニッチな市場を目指すということです。
マイナー・ニッチと言っても、インターネットで世界のどこでも瞬時につながることが出来るようになった現代においてはそのマイナー・ニッチが十分な大きさの市場を形成しているので高収入を目指すことができるのです。
「好き」を濃縮させれば、自分だけのニッチな分野を攻められる
マイナー・ニッチを攻めるにしても、なぜ「好きなこと」なのか。
それは、好きなことであればこそ多少の困難に直面しても努力や工夫を続けることが出来、結果的に強力な自分だけの武器を作ることができるからです。
たとえニッチな特技を持っていたとしてもそれがルーティンから得られた特に好きでもないことなら、他人に真似されたりするとすぐにやる気を失ってしまいます。
その点もともと自分の好きなことであれば負けん気が起きるかもしれませんし、そもそも好きでやってることなので他人のことなど気にしなくなります。
そうして努力や工夫を続けているうちに差別化にもつながり、さらに独自の魅力を発揮していくことになるのです。
スイーツ評論家→コンビニスイーツ評論家→コンビニアイス評論家
例えば、スイーツを食べて感想をSNSなどに投稿する評論家になろうと思っても同じようなことをしている人はたくさん存在します。
このレッドオーシャンで戦うのはかなり骨が折れるので、分野を狭めてコンビニスイーツに限定してみます。
これでもまだ分野が大きすぎるので、さらにコンビニで売っているアイスに限定してみる。
ここまでくればもうかなりニッチになってくるので、ライバルの少ないブルーオーシャンで戦うことが出来ます。
これは堀江さんのYoutubeチャンネルにも時々出演しているアイスマン福留さんという実在する人のことで本の中にも出てくる例ですが、アイスマン福留さんはこうして自ら“コンビニアイス評論家”と名乗り活動することでそのマイナー・ニッチ分野で頭角を現し、今では逆に自分がメディアからインタビューされるなど結果を出しています。
まとめ
堀江さんの著書はどれもこれからの時代に重要な考え方が書かれていますが、今回の本は読んでいて働き方という軸を中心にいろんな本で書かれている内容が集約していくような“流れ”を感じました。
そしてマンガ部分で主人公が転生しその世界でのキャリアを進めていくことで、この“流れ”が物語に沿ってスッと頭に入ってきます。
「好き」に没頭しブルーオーシャンに飛び込み、その中で地道に活動し足し算を続けることで結果を出し、生きていく。
インターネットが発達し諸々のハードルが下がった今こそ、「好き」を仕事にして生きるべきなのです。
追記:
すげー個人的にマンガ部分の続きだけでも是非読みたい。
ただの魔法使いから魔法少女となったティラミスがどう戦っていくのかとかめっちゃ読みたい。
あとモブキャラ達の今後とか。モブキャラの転職でちょっと泣きそうになった←。
気になる人は是非買って読んでみてください。3分の2くらいマンガなので早く読めるし値段も普通のビジネス書より安いし、それでいて内容はこれまでの堀江さんの著書での主張がギュッと詰まっていてお得感があります。
転生した異世界もRPGゲームの世界なので、今までとは違う角度から考えることができビジネス書が苦手な人にもわかりやすい内容になっています(RPG大好きな僕は非常に楽しんで読むことが出来ました)。
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